【口頭発表】量子化学計算を用いたエステル油中の水分量とテラヘルツ吸収特性の関係に関する考察

本発表では、これまで報告した脂肪酸エステル分子のテラヘルツ吸光の解析結果を応用し、量子化学計算を用いて脂肪酸エステル分子-水分子間のテラヘルツ吸収スペクトルの解析を行いました。まず計算によって脂肪酸エステル-水分子の構造を再現するために、エステル分子に対して立体配座探索を行いました。次いでボルツマン分布を求めた後、各配座に対して水分子を加え、ホルト-リガンド探索を行いました。計算結果は、水分子とエステル分子のエステル基との間の相互作用が大きいことを示しました。また、脂肪酸エステル分子と水によるテラヘルツ帯の吸収は、実際に水分量を変化させて測定した吸光スペクトルの差スペクトルの極大波数と一致することがわかりました。このことから、実験でとらえられた水分量による吸光度の変化は、水分子とエステル基の相互作用によって生じていると考えられます。

エステル基周辺に存在する水分子の例

令和2年電気学会全国大会(2020年3月)にて発表。

タイトル:
「量子化学計算を用いたエステル油中の水分量とテラヘルツ吸収特性の関係に関する考察」
著者:
工月佑太, 松本聡(芝浦工業大学)
加藤雅道(ユカインダストリーズ)

 

 

詳しい内容については、当社営業部までお問合せください。

お問い合わせ

ユカインダストリーズへのお問い合わせ・資料請求のご依頼は、お電話もしくはメールフォームより承っております。 お気軽にお問い合わせください。

03-5741-1721(営業部)

お問い合わせ受付時間:8:30~17:30
定休日:土・日・祝日

関連記事