学会発表

令和7年度電気学会全国大会で2件の研究発表

2025年3月18日~20日に明治大学中野キャンパスで開催された令和7年電気学会全国大会で、 “太陽光発電所用油入変圧器の油中ガス分析”と“風力発電機ブレードの音響イメージング技術による劣化診断”の2件を芝浦工業大学と共同で研究発表を行いました。

1件目
「太陽光発電所用油入変圧器の油中ガス分析」

<論文要旨>
太陽光発電システムに接続された油入変圧器の油中ガス分析結果を解析し電力用及び一般産業用変圧器と比べたところ、メタン、エタンおよび一酸化炭素の発生量が多い傾向にあることが分かり、再生可能エネルギー分野を考慮した判定基準値の策定が望まれる。


図:太陽光発電所用油入変圧器の油中ガス分析結果(90パーセンタイル値)

 

2件目
「風力発電機ブレードの音響イメージング技術による劣化診断」

<論文要旨>
音響カメラを利用した音響イメージング技術で、ユーラス由利高原ウインドファームの風車ブレード風切り音を計測し、特徴的な周波数の音源位置を簡便に特定した。今後、さらに精度を高めるためにデータの蓄積および解析を行っていく予定である。


図:ドップラー効果が観測された差スペクトルと時間周波数スペクトル
左:静穏なブレードと修復が必要なブレードの音スペクトルの差(修復が必要なブレードから発した音の方が音圧は高い)
右:時間周波数スペクトル(ドップラー効果を伴って周波数変化する2つの音源を観測)